死と向き合う言葉

死と向き合う言葉

 

  キンドルで購入。あまり哲学的な話はなく、主に文学や民俗学などを題材に死に関する話題を色々といった感じ。呉ファンには新ネタは少ない。流石の呉夫子も年だからしょうがないか。

 2章の「ファンタジーをどう支えるか」で、唯一ボロボロの老人ホームでぬのは不幸でしょと、理想主義者でありながら実際主義者たる呉夫子(「飛ばない人工衛星より乳母車の方がまし」という名言がありましたね)らしい即物的な発言は掘り下げたら哲学的に面白くなりそうなのに、あっさり終わってしまったのは残念。
 水木しげるさんとの交流エピソードなどは初耳なものもあり、貴重かと。
 「モ~ホ」は思わず笑っちゃうけど、そういうこと言うとポリコレ勢に攻撃されそう。

 攻撃されるのはあるいみしょうがないんだけど、現実的には、段々とこの「笑っちゃう感覚」も世代を経ることで薄れていって、ある意味世の中が「良くなって」いくのでしょう。