五反田物語 (ビッグコミックス)

五反田物語 (ビッグコミックス)

 100円でサルベージ。自伝的要素が濃いダメ人間ものだけど、デリヘル嬢の恋人ができたり、親友がいたりと、何だかんだでプラス要素があるのが気に食わない。気に食わないと言われても困るだろうけど。
 何というか、自虐による自慢というか、そういう嫌味っぽさを感じるんだよね。たとえば初期いましろたかし大先生と比較すると、あの滑稽味と哀しみは残念ながら本書にないことが、本書の突き抜けなさというか、作品としての凄味が足りないことが分かると思う。
 しかし親友と今でも同居(?)しているというのは相当不思議な関係ですね。