2024-04-30 ■ 読書 声をかける 作者:高石宏輔 晶文社 Amazon 図書館で借りて読了。 どぎついエロ描写はほとんどポルノ小説。なのだが、これはある種の露悪的自傷行為の記録だろう。知性を感じさせる客観的な観察眼がより痛々しさを増している気がする。大学院生を蹴りまくるDV描写の下りは凄い。 どうも「母親」の影が濃く「父親」がほとんど影響していないような雰囲気はいかにも現代と言えるか。 ちょいとキワモノではあるかもしれないが、自伝的半ノンフィクション私小説としての読みごたえはあった。