小説家という職業 (集英社新書)

小説家という職業 (集英社新書)

 図書館で借りて読了。ヒット作をたくさん書いているんだから、さぞかし博覧強記の読書好きなのかと思いきや、全然そんなことはないというのだから、不思議なもんだ。
 著者のデビューは、それまで小説はほとんど読まず、書いたこともないひとが、(いくら論文や学術書の執筆経験があるとは言え、)副収入を得ようとして、つまりアルバイトとして初めて書いた小説がいきなり出版されたということらしい。
 しかも一冊書くのに大体2週間って、凄くないか?いやー、売れっ子作家はやはり違いますな。常人にはマネできません。
 他にも、出版業界の前近代的で不合理な慣習や、なるほどと思わせる著者の冷静な分析が読めて、なかなか面白かった。