図書館で借りて読了。ノーベル賞事情や文学史事情というか、影響関係などもうんうんなるほどというそれなりに興味深いものだが、なんかこの本でギャグレベルがぐんと上がったというか、時折出てくる猫猫先生の体験談やボケがやたらと面白かった。「単なる偶然である」(p.141)や嫌味な通の具体例の羅列(p.162)なんて爆笑ですよ。やたらと好きものなオネエちゃんとそういうことしたところも(pp.68-70)羨ましいというか何というか。
 村上春樹は何冊か目を通したくらいで熱心な読者ではないけど、スカしているというか格好つけすぎというのと、やたらと女にもてる主人公ばかりで気に食わないというのは大いに同意できる。
 やっぱり読んでいて単純にタメになるだけじゃなく、笑えて楽しく読めるのは素晴らしいですね。猫猫先生にはこの調子を維持して飛ばしてほしいです。