図書館で借りて読了。国家存亡の危機に瀕しても、下らない官僚主義やわけのわからない状況判断が蔓延してドツボにはまって行く理不尽劇は、あまりにも不条理で笑えるほどだ。
 多くの賃金奴隷同志は多かれ少なかれ、この手の理不尽な組織力学というか空気の支配というか日常の慣性というか、とにかくスケールは小さくても本書のような状況に置かれているんじゃなかろうか。
 そういう日常的なレベルから、最近だと明らかに国益を棄損する8%への消費税増税がなされてしまったことなどを考えると、多分当時から全然日本人は進歩していなくて、また似たようなことが必ずおこるにちがいないという絶望しか感じないですよ。
 多分そういう思いがあんまり強くなると、ある種の1000年王国運動的カルトについつい引き寄せられちゃうんだろなぁ。