ヤクザときどきピアノ

ヤクザときどきピアノ

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 図書館で借りて読了。
 中年男性が突如としてピアノ(で特定の曲を)弾きたいと思い立って、ピアノ教室へ通い始めてから発表会で演奏するまでの過程を書いた本というと、ユーモアエッセイを思い浮かべるかもしれないがさにあらず。
 これほど音楽を聴く、音楽に浸る、音楽を演奏する喜びを見事な文章で讃えた本はなかなかない。
 中年未経験者だから、なんてことはこの喜びの前では何の意味もないではないかとまで読者にも思わせるんだから凄い。私も楽器やってみたくなったもん。
 もちろん苦労話も沢山あるが、よき師に恵まれともに精進する過程も興味深い。
 ボリュームも手ごろなので、タイトルから先入見を持たずにぜひ手に取って欲しい。