トンデモ本の世界 W

トンデモ本の世界 W

 このシリーズも随分長く続いていて、最初の衝撃的な面白さは感じられなくなってしまったが、それでも楽しめる内容なことに変わりはない。
 本作で面白かった箇所は、民主党の国会議員が大馬鹿で陰謀説本を出していることと、一般人の科学リテラシーの驚異的な低さの指摘かな。後者は、中学レベルで数学と理科の教養が止まっている私からしても、ちょっと絶望的になる事態だ(「え?月に引力あるの?」というような感じ)。
 しかも、高校中退低偏差値のDQNだけでなく、そこそこの大学出てる連中の中にも同じようなレベルの連中が結構いそうだというのが怖い。
 高校までで、理科系の教育を軽視してることが大きな要因の一つであることは間違いないと思うのだが、多分改善されないだろうな。自分の経験からしても、小学校の教師は自然科学の知識が十分にあるかどうか疑わしかったし、中学の理科教育も何だかぱっとしないものだった記憶がある。これじゃ、オカルトや疑似科学は減らないよなー。