バタス――刑務所の掟

バタス――刑務所の掟

 図書館で借りて読了。福田和也週刊新潮の連載でほめていたので読んでみたのだが、これは滅法面白い。刑務所の内幕ものってだけでも素材として申し分ないのに、なおかつそれがフィリピンで、さらにムショに入った本人がそこでボスになってしまうなんて、もうそれだけでよだれが出てしまうような題材である。
 もちろん、それをうまく料理しているから、しっかり面白く読めるわけだが。
 それにしても、外国の刑務所って日本と比べると本当に無茶苦茶だ。中で売春婦と乱交するは覚醒剤を使うは売るは、手榴弾を投げて抗争するは、とても刑務所とは思えない。凄い話だ(それともこういった国の方が多いのかね?)。
 というわけで、大いにおすすめ。