問答無用のクラシック

問答無用のクラシック

 図書館で借りて読了。以前多少クラシックを聞いていたときはよく読んでいた氏の批評を久しぶりに読む。痛快で分かりやすい。何だか論じられている指揮者やCDを聞きたくなったと同時に、どう考えても金持ちの家に生まれなければ不可能な趣味や教養を見せ付けられて、激しい嫉妬と怒りがわいてきた。
 著者は自身の生い立ちなど私が知る限り詳しく明らかにはしていないと思うが、若いときから海外のクラシックコンサートに頻繁に行ったり、香港やフランスでの美食三昧(本書の最後には、クラシック以外について書かれたものがあり、そういった類の話が書かれている)を楽しむのは、どう考えても親が金持ちとしか思えない。チートここに極まれり。