- 作者: 高橋 洋一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/12/16
- メディア: 新書
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読みやすさ・分かりやすさはかなりのもの。ちょっとつまるとしたら、プライマリーバランスのところだけかな。予備知識無しであっさりと読めます。
もうちょっと解説してほしかった点を1つ。最近目にする「デフレの原因は人口減少」説に反論している箇所で、単純に他の国のデータを持ってきて、デフレと人口増減は相関していないというのはいい。その後で、デフレと不景気は全然別ものという話をするのだが、デフレと不景気はでは一体どういう関係にあるのかを教えて欲しかった。
著者は、デフレ対策のために物価上昇率を(日銀にやらせて)外国並みにしろと主張してきたと私は理解するが、それは日本の現在の不景気に対する対策とイコールとしていいのだろうか。インフレ・デフレと好景気・不景気で、多分インフレは好景気・不景気両方くっつくことが出来るのだろうけど(自信はなし)、デフレも同じなのか(デフレで不況は今の日本。デフレで好況というのはありうるのか)。そこを言わないと舌足らずなんじゃなかろうか。