グルメの真実 (宝島社新書)

グルメの真実 (宝島社新書)

 新刊で購入。前著(『グルメの嘘』)と重複する部分も多いが、なかなか面白い。特に、ボッタクリ価格のコーヒーを検証するところは笑えるとともに、そこまでする姿勢に頭が下がる。
 それも含めて、著者には批評に必要とされる「健全な懐疑精神」が備わっているのが、他の例にも見て取れる。寿司職人の技術へのつっこみ(それだったら飯とタネバラバラに食えばよくね?)など、あまりされないけれども言われてみれば至極真っ当な批判は、読んでいて気持ちがいい。
 後は、裏事情暴露も興味深いし(マツタケやトリュフのエキス使用、ガス会社がスポンサーの雑誌等々)、特に外食好きでなくても、読み物として十分楽しめるでしょう。