図書館で借りて読了。いやいや人物造形が平板でなく、立体的にで陰影に富んでいていい。美人のコンスタンスも、色々口うるさかったりして、単なる聖女ではないしね。
 また、破産を何とか逃れようとするビロトーの滑稽さや、破産した後の狂的な潔癖さは、怒涛の迫力で見事だ。それだけではなくて、ちゃんといい話もある。ピユローが破産を強く説得する場面はなかなかに感動的。
 オチは急転直下すぎる気がするけども、非常に楽しませてもらいました。巻末対談もこの巻は当たりでしょう。