2012-07-26 ■ 読書 読書 望郷と海 (始まりの本)作者: 石原吉郎,岡真理(解説)出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2012/06/09メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (11件) を見る 図書館で借りて読了。シベリア抑留という極限状況の証言としても非常に面白いのだが、本書のベストは「ペシミストの勇気」だろう。そこに出てくる鹿野氏は、何と言うか、感動とは違う、圧倒的な異様さを感じさせる。こんな人物に直接であったら、そりゃあ打ちのめされるわ。 というわけで、他の部分も悪くないが、そこだけでも手に取る価値あり。 ちなみに、解説はややステロタイプな教条的左翼っぽいトーンであまり良くない。