悪い奴ほど合理的―腐敗・暴力・貧困の経済学

悪い奴ほど合理的―腐敗・暴力・貧困の経済学

 図書館で借りて読了。汚職、密輸、外交官の駐車違反、アフリカの内戦・虐殺・魔女狩りなど、多様なテーマを経済学で分析していくのだが、どれも非常に興味深い。単なる分析に終わらず、行けそうな対応策まで話が及ぶのがさらに偉い。
 邦題がイマイチしっくりこないのと、訳文がちょっと硬いのはあるけど、素晴らしい本だと思います。
 世界を救うには、善意だけじゃなくて知恵がないとダメだというのも思い知らされるので、生真面目な社会を良くしたいと考えている青年にこそ是非読んでほしい。
 社会科学の存在意義を世間へ対してアピールする最良の具体例になるんじゃないでしょうか。大いにオススメ。