- 作者: 小林勇貴
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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映画監督になるような奴は行動力あるね。テレビ局に忍び込んだり、パーティーで自分の作品を騙してプレゼントとして配ったりとそれだけでオモロなエピソード満載。
家族や友人は物騒な連中ばかりな中(「燃やせばいい」「刺せば済む話」と口にする友人の笠井さん(p.85)最高!)、結構な数の映画を見続け、何とか東京に来た後もそれが続いたことが現在の成功につながるんだから、小林監督もある意味で映画・芸術によって救われたと言えるのでは。
映画鑑賞以外も、関連書籍の読破や仕事でのデザイン経験、取材などなど沢山の土壌の上に作品が出来上がっているのは、当たり前なんだけども大事な真理。己の観念の中だけ(才能だけ)で芸術を作れると勘違いしてしまう内向的傾向の人間は特に肝に銘じるべき。
これだけの文才と『全員死刑』の出来を考えると、他の作品や今後の作品も観ないとと思わせる。オススメ!。