キンドルで購入。まえがきでも断られている通り、直接映画について論じる部分はあまりなくて、映画を取り巻く状況と映画をダシにした社会時評が大半。社会時評部分は正直真っ当ではあっても凡庸だが(ヨシキさんのペシミズムはそれなりに知性的は人の多くはうなずけるものだとしても、ピンカーのようなきっちりとしたものと比べると所詮は印象論に過ぎないのでは)、映画業界に関する部分は啓発的。最後の秘宝関連ヒストリーも資料性あり。
というわけで、映画評論を期待する人には購入を勧めない。
余談。町山さんもツイッターで言及していたけど、ヨシキさんの後書きが「前田ハウス」(もう忘れている人が多いでしょう。私も忘れてました)から始まるのは素晴らしい。ファック電通!