図書館で借りて読了。正直後半2章はごく普通の時事評論といったところで、ラムザイヤー論文をちょっと肯定的に扱い過ぎだろうし、まあよくある意見の一つレベルだったが(日本学術会議共産党支配はちゃんと書いてくれてる人多くないのでそれなりに貴重)、前半のGHQの戦後経済思想への影響は良い。未だに「清算主義」と緊縮病で多くの国民の幸福を(下手すりゃ生命すら)奪っていることの歴史的な起源を説いたものとしてとても意義深い。
 リベラル系の人こそいい加減に「清算主義」と決別しなきゃいけないのに、未だにその流れが強くないことを考えると、著者への先入観抜きに(前半だけでも)読んで欲しい本だ。