図書館で借りて読了。

 メシの割合はタイトルにあるほど高くないし、グルメガイド的な要素はそれほど多くない。文体こそ硬くないが、北関東の外国人居住・労働事情を昭和末期ころから現在までを調べた興味深いルポ。最近話題になった入管法反対のようなイデオロギー色もなく、かといって実話誌的下世話さもなく、淡々と実直に書いていて好感が持てる。難民申請と仮放免の事情など簡潔に分かりやすく書いてあってためになった。

 農家の技能実習生への対応や依存度は、思っていたよりずっと深いようだ。良くも悪くも「衰退する日本」の縮図を見せられているような気がした。

 グルメよりもリアルな現代外国人事情を知りたければ非常に役立つだろう。