図書館で借りて読了。

 親子の関係、ハードだけれども爽やかなティーンエイジャー事情、といったドラマにして、なかなかに大変な社会情勢を反映した英国教育事情紹介でもある。

 文章は非常に上手いし、抑制が効きながらもさりげない人情味も時々垣間見せる書き方は、背景事情の重さからイデオロギッシュになったり貧困鑑賞ポルノになりがちなテーマを、柔らかな姿勢で読ませてくれる。これだけ素晴らしければベストセラーになるわな。

 息子の何と健気で聡明なことか。自身の中学生時代と比べると月とスッポンどころではない知性と感性と人格がある。続編も読まねば。