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うらおもて人生録 (1984年)

　図書館で借りて読了。福田和也、日垣隆が薦めていたので読んでみた。名著というほど感心はできなかったが、文章も質は高いし、内容的にも読むに値するものはあると思う。
　何と言うか、一言で表すと「シノぐ」方法指南の書とでも言おうか。「生き方」や「ハウツウ」、「〜ハック」なんていうのではなく、本文中でも繰り返し出てくる「シノぐ」「シノギ」という語感が本当にぴたりと当てはまる中身で、説教臭くないし嫌味がないのが心地よい。
　年を取ってきて、全勝を目指すのではなく9勝6敗でいくことの重要さが、何となくわかってきたような気もする。