世紀の空売り

世紀の空売り

 図書館で借りて読了。滅茶苦茶面白い。歴史的なドキュメントとして、金融の世界の一般向け解説として、そして何よりキャラの立った3人の主人公達の読み物として、無類の面白だ。
 格付け機関があんまり当てにならないというのは聞いていたけれど、本書を読むとその酷さが具体的に書いてある。
 その他にも、今から考えれば「あーらら・・」というエピソード満載。アメリカ金融界って、それこそ世界最高の頭脳が集まった場所のはずなのに、愚かとしか言い様がないことをしているんだからしょうがない。頭の良さを過信しちゃいけませんな。それはともかく、こんなに面白いノンフィクションはなかなかない。強力におすすめ。是非読まれたし。
 余談。本書の後はどうなっているんだろう。リーマンショック以降、ウォール街の業突く張りどもは、多分全然反省していないで今でも犯罪的な給料をむしりとって現代の貴族階級として生活しているんだろうなぁ。テロるならそう連中にしてほしいよ。