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ラブイユーズ―無頼一代記 (バルザック「人間喜劇」セレクション)

　図書館で借りて読了。いやいや素晴らしく面白い。中でも出色なのは、フィリップのDQNぶりとアガトの愚かさでしょう。
　ばあさんの宝くじ代使い込んだり、弟の貯金くすねたり、出世した後アガトを無視したりと、あまりにもヒドくて爆笑ものですよ。
　アガトはアガトで、何でジョゼフじゃなくてフィリップばかり可愛がるのか。母親の愛情というと、世間じゃ尊いものの代表格みたいに思われているけど、実は愚かでロクでもないものだというのをはっきり示してくれますな。
　他の登場人物も、皆が皆キャラが立っていて非常に魅力的です。
　結構ボリュームはあるけれども、読み始めたら止まらない内容。是非是非読みましょう。