図書館で借りて読了。シリーズの前作まででも触れられていた、筑波大での人事をめぐるイザコザがメイン。何と言うか、面白いんだけど、生生しくて読んでて気がめいらなくもない。今では流石にあんまりいないと思いたいけど、文科省(当時は文部省なのかな)からの天下りできたゴミ学者の話なんか、心底うんざりします。
 それだけじゃなくて、副題の日本のソフトウェアの立ち遅れというのも、筑波の権力闘争と絡んでくるんですな。さらにそこに、師弟関係・友情といった人間ドラマも加わって、読み物としてオモロですよ。最後の「父と子」のオチは話を作りすぎな感がするが、でも上手いまとめじゃないでしょうか。読み出したら止まらないです。おすすめ。