- 作者: 中野美代子,呉承恩
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/07/01
- メディア: 文庫
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私の持っている玄奘のイメージは『西遊妖猿伝』のような堅物なインテリだったのだが、原作は全然違って、結構抜けていて人間臭いところが多い。悟空の無敵加減からすると、どんな敵も楽勝に勝てそうだけれども、結構苦戦してお釈迦様だとかに助っ人を頼むのが、何ともマヌケで微笑ましくてイイね。
毎度毎度ある意味ワンパターンなトラブルに巻き込まれて、オイオイと突っ込みたくなってしまうものの、いい意味でのバカさ加減・馬鹿力で圧倒的に面白く読ませてしまう。古典として残るのも当然ですな。
とにかく小難しいことは抜きにして楽しいという最高の大衆文学といったところでしょうか。堪能しました。読んでない人は必読。