Death and the Afterlife (The Berkeley Tanner Lectures)
- 作者: Samuel Scheffler
- 出版社/メーカー: Oxford University Press
- 発売日: 2013/09/09
- メディア: Kindle版
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我々の価値は、自分が死んでも人類が生き続けていくことが重要というのが一番の主張点。人類が30日後に全滅したり、子供が全く生まれなくなった状況を想定して、その場合多くの価値が無化するみたいな論証の仕方なんだけど、全然説得されないな〜。
こういう3人称的・客観的な視点を前提にすれば、それなりに妥当性はあるけど、自分の死という客観視を許さないような事態を対峙させると、世界が滅びようがどうしようがそんなもん知らんとなるんじゃないの。私はどちらかというと、そういう傾向に親近感を持つので、どうしても敵対的になってしまうね。
でも、英語はかなり読みやすいし、テーマと問題設定自体はなかなか独自性があって面白いです。反論の中だと、ウォルフとフランクファートが的確に批判していると思いました。
予備知識は一切いりません。ボリュームも程々ということで、哲学マニア以外の方でも読めそう。