哲学

『道徳形而上学の基礎づけ』を解体する カントの誤診2 作者:永井 均 春秋社 Amazon 新刊で購入。 書き下ろし形式だからか、むき出し感・直に問題へ向かう感が強く整理して理解しやすさを意識していないような印象が強かった。 中身は、うんこれはもう一度相…

Food Philosophy: An Introduction (English Edition) 作者:Kaplan, David M. Columbia University Press Amazon キンドルで購入。 肉食やベジタリアン、スローフードや遺伝子組み換え食物、食文化など応用寄りの話が多く、味覚そのものや味の美学など基礎寄…

芸術をカテゴライズすることについて 批評とジャンルの哲学 作者:銭清弘 慶應義塾大学出版会 Amazon キンドルで購入。 ヒューム、アリストテレスなど伝統的な視点から後半の現代の議論まで見事に整理し批評している。章ごとのまとめも簡潔そのもので素晴らし…

現実性の極北: 「現に」は遍在する 作者:入不二基義 青土社 Amazon 新刊で購入。 これは強烈に難しい。今までの入不二さんの本の中でも最高難度。一読では完全に理解しきれていないが、間違いなく高品質かつむき出しの哲学的思考があることだけは分かる。 後…

沈黙を生きる哲学 作者:古東 哲明 光文社 Amazon キンドルで購入。 存在への驚き路線、ある種の連続世界創造説的な理路は著者の他の著作と同じで賛同できる。私自身が長い間分からなくて悩み、著者の記述を読んでも納得できないのは、タウマイゼン的な存在論…

The Aesthetics of Food: The Philosophical Debate About What We Eat and Drink (English Edition) 作者:Sweeney, Kevin W. Rowman & Littlefield Publishers Amazon キンドルで購入。 食べ物に関する哲学的言説を歴史をたどって紹介という無難なスタイル…

思考の平均律 作者:古東 哲明 光文社 Amazon キンドルで購入。 仏教や芸術や自然科学まで縦横無尽に引用しながら著者の経験もふんだんに交えた哲学エッセイといったところか。存在論的な感性は間違いなく芯を捉えている。しかしそれが社会への考察へと拡張さ…

道徳的責任廃絶論: 責めても何もよくならない 作者:ブルース・N.ウォーラー 平凡社 Amazon キンドルで購入。 学術書特有の少しくどい言い回しや冗長さなどはあるが、文章自体はそれほど難解ではないし、タイトルから想像されるようなおどろおどろしいトーン…

『純粋理性批判』を立て直す: カントの誤診1 作者:永井 均 春秋社 Amazon 新刊で購入。 ちょびちょびと読み進めてやっと終わりまでたどり着いた。 もうちょっとレベルが飛びぬけすぎていて生きている人では比較できる人いないんじゃないかな。それぐらい隔絶…

現代日本哲学史 作者:山口 尚 青土社 Amazon キンドルで購入。 デカルトの糸、カントの糸、マルクスの糸というかっちょいいワードで現代の哲学史を手際よく見事に描き出している。文章もリズムがあってうまくて読みやすい。ちゃんとした哲学者じゃないと、こ…

純粋哲学の世界 作者:高村友也 同文舘出版 Amazon 図書館で借りて読了。 内容的には哲学愛好家には正直少し物足りない。しかし、明らかに哲学の肝的なのはつかんでいて、良くも悪くも教科書的な本にはない感触は間違いなくある。 あとは、第7章のメタ哲学的…

形而上学とは何か (ちくま新書) 作者:秋葉剛史 筑摩書房 Amazon キンドルで購入。 とてもクリアで分かりやすく文章もこなれていて読みやすい。文献表も充実していてとても良い教科書・ガイドブック。 なんだけど、青山さんの入門書のようにこれはという洞察…

Good as Usual: Anti-Exceptionalist Essays on Values, Norms, and Action (English Edition) 作者:Williamson, Timothy OUP Oxford Amazon キンドルで購入。 英語は比較的読みやすいものの、多少記号が出てくるしある程度背景知識ないと厳しいか。著者の知…

ギリシア哲学史 作者:納富信留 筑摩書房 Amazon 新刊で購入。 とくに最初の研究動向は非常にためになる。哲学関係なく新資料が発見されたなんてそれだけで読み物として面白い。 ソクラテス、プラトン、アリストテレスはあくまでギリシア哲学全体という文脈の…

Exploring the Philosophy of Death and Dying: Classical and Contemporary Perspectives (English Edition) Routledge Amazon キンドルで購入。 現代の論文は正直レベルはたいしたことない。どんな話題があるかながめる、もしくは文献案内が目的ならばいい…

まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書 作者:阿部幸大 光文社 Amazon 図書館で借りて読了。 確かにこれは評判になるのが分かる。分かりやすく初学者でもレポート・論文を書けるように極めて具体的かつ分かりやすい教本で、参考文献や練習問題も…

反出生主義入門:「生まれてこないほうが良かった」とはどういうことか 作者:小島 和男 青土社 Amazon 新刊で購入。 ベネターの解説は普通の内容だが、妙に説教臭いのは減点要素。フェミニズム的視点も大分ウォーキズム寄りでオリジナルにはない要素だからい…

デレク・パーフィット 哲学者が愛した哲学者 上 作者:デイヴィッド・エドモンズ 勁草書房 Amazon デレク・パーフィット 哲学者が愛した哲学者 下 作者:デイヴィッド・エドモンズ 勁草書房 Amazon キンドルで購入。 20世紀に書かれた哲学書ではベストテンに間…

危機を生きる―哲学 作者:斎藤 慶典 毎日新聞出版 Amazon キンドルで購入。 他の哲学者だけでなく多くの芸術作品を引きながら、存在すること・世界が現象することへとまっすぐに思索を深めていく内容は、斎藤哲学のまとめ・集大成的な印象がした。 いわゆる大…

The Life You Can Save: How to Do Your Part to End World Poverty: 10th Anniversary ed. Edition (English Edition) 作者:Singer, Peter Amazon キンドルで購入。 前半戦の論証部分は根本的なところまで考えている感じは正直しないのだが、議論の広さ・分…

Origins of Objectivity (English Edition) 作者:Burge, Tyler OUP Oxford Amazon キンドルで購入。 かなり流し読み気味。前半の20世紀英語圏(の一部の)哲学まとめは懐かしさを感じながら、後半の自然科学をしっかり参照する部分はより流し気味になってし…

哲学の問い (ちくま新書) 作者:青山拓央 筑摩書房 Amazon キンドルで購入。 前半の対話編は初心者・入門者向けで少し物足りないが、後半の論述編やコラムはさすがの鋭さ。社会的な要素があるテーマでも、これぞ哲学者というハッとさせる視点からの記述が多く…

話が通じない相手と話をする方法 作者:ピーター・ボゴジアン,ジェームズ・リンゼイ,藤井翔太 晶文社 Amazon キンドルで購入。 『「社会正義」はいつも正しい』の著者と不満研究事件の当事者が書いた本ということで、はじめから色眼鏡をかけて警戒する人もい…

Metaphor and Metaphilosophy: Philosophy as Combat, Play, and Aesthetic Experience (Studies in Comparative Philosophy and Religion) (English Edition) 作者:Mattice, Sarah A. Lexington Books Amazon 戦闘の比喩じゃなくて遊び、美的経験で哲学をと…

新版 プラトン 理想国の現在 (ちくま学芸文庫 ノ-7-3) 作者:納富 信留 筑摩書房 Amazon キンドルで購入。 プラトンの『国家』(と訳すこと自体がどうかという話なのだがそれはここでは許して)の、明治後期から戦後すぐ位までの日本における受容史が中心。哲…

The Entanglement: How Art and Philosophy Make Us What We Are (English Edition) 作者:Noë, Alva Princeton University Press Amazon キンドルで購入。 ストレンジツールの延長線上的な内容。哲学と芸術の同一視というのは、ある意味メタ哲学的主張として…

左右を哲学する 作者:清水将吾 ぷねうま舎 Amazon 新刊で購入。 前半は平易な書き方だが内容は独自性あふれる優れたもの。他の本ではボンヤリとしか感じられなかったが、本書で「左右」に潜む哲学的謎が初めて腑に落ちた気がする。永井均さんの弟子筋だから…

哲学の誕生 ──ソクラテスとは何者か (ちくま学芸文庫) 作者:納富信留 筑摩書房 Amazon キンドルで購入。 ギリシア哲学とは、極端に言えばソクラテス・プラトン・アリストテレス、あとはその他大勢といういう見方、「無知の知」を巡る日本でのソクラテス受容…

よくよく考え抜いたら、世界はきらめいていた 哲学、挫折博士を救う 作者:関野哲也 CCCメディアハウス Amazon 図書館で借りて読了。 フランスで博士号を取得までしながら、健康を害し工場勤務など全く博士号が生きない職で働くという境遇に共感し読んでみた…

Well-Being 作者:Ben Bradley Amazon キンドルで購入。 コンパクトにまとまった倫理学、もしくは幸福の哲学(って言い方あるのか?)という方が正確か。まあ2つは重なる部分が多いしね(もちろんその重なり方自体どういうものかが哲学的に問題なわけでもある…