図書館で借りて読了。

 フランスで博士号を取得までしながら、健康を害し工場勤務など全く博士号が生きない職で働くという境遇に共感し読んでみた。

 うーん、残念ながら哲学的な面白さは私はあまり感じられず正直物足りない。後半の宗教や人生の方が前半の自我論などよりもまだ面白いかな。

 ゲーム的・知的遊戯的な分析哲学的哲学にある種の不健全さを感じるのは分かるが、かといって最初っから救いを求めて哲学をするというのも「哲学の思想への頽落」だろうし、著者に少しそういう傾向を感じて、そこに私は警戒感をどうしても持ってしまう。

 日本の出身大学・大学院が分からないのも少しモヤモヤ。アカポスつけなかったのがなぜなのかのそこそこ効いてくる要素だろうからね。東大・京大・旧帝大出身なのかそれ以外なのかで大分受ける印象が変わるだろうし。