逃げる公家、媚びる公家―戦国時代の貧しい貴族たち

逃げる公家、媚びる公家―戦国時代の貧しい貴族たち

 図書館で借りて読了。中世になって主な実入りの荘園への段々支配力がなくなって、経済的に公家がどうやってしのいでいたかはそれなりに興味深い。武家側も公家の持つ知識や権威を欲していたというのは、やはり人間は成り上がりというか、単純に金だけ、武力だけで支配層になることは何か虚栄心が許さないのだろうか。
 その他にも、公家に関する地位の解説や秀吉の朝廷の利用の仕方、戦後の華族の状況など、素人にも楽しい歴史トリビアがあるので、読み物として肩ひじ張らずに目を通せるかと。