- 作者: 柳下毅一郎
- 出版社/メーカー: カンゼン
- 発売日: 2015/02/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どう考えてもここで紹介されているなんて、まともな知性の持ち主なら1800円出して観に行くことはありえないからね。中身のまともな紹介自体柳下さんがしなければ誰もしないし、劇場の客の入りがどうだったかなみたいな情報は、リアルタイムで見ないと分かんない貴重な(?)歴史的証言になるしで、本気で類書がない労作ですよ。
突っ込みも笑えて面白い。巻末の対談は、傍から見ると非常に不思議なダメ映画が作られてしまう仕組みの一側面の解明になっていると言えなくもない。
一番笑ったのは、『薔薇色のブー子』レヴューでしょうかね。「これこそが人類を堕落させる純粋悪である」(p.113)は大爆笑しました。いや、笑いごとじゃないのは分かるんです。でも、ギャグじゃなくてかなり真面目に言ってるのがなおさら不条理で思わず笑っちゃうんですよ。
まだまだ嫌にならずにこの仕事は続けてほしいと心から思います。来年も続編期待。