Retrieving Realism (English Edition)

Retrieving Realism (English Edition)

 キンドルで購入。中身は、またこの手の話かと思わないでもない、デカルト的思考批判。議論自体はまあまあそれなりになるほどと思う点もあるが、これで懐疑論を払拭できているかというと疑問。robust realismなる立場も、対立する説の良いとこ取りを無理矢理して、何とか常識を擁護しようとしているが、残念ながら成功している感じはしなかった。
 英語圏ハイデガーやメルロポンティをネタ元にしている人は少ないから、そういう意味では物珍しさはある。
 分量が短かく英語も分かりやすいし、議論もテクニカル過ぎないので、比較的手に取りやすいかと。