自省録 (岩波文庫)

自省録 (岩波文庫)

 ブックオフで購入。修身の教科書的説教臭さが鼻につくが、単にそれだけじゃなくてペシミスティックな諦念が通奏低音として流れていることでなかなか味わい深いものになっているのが、長く読み継がれている理由なのだろうか。
 哲学的思索と生き方が密接に結び付いたこういう知のあり方に最近心惹かれるが、現代でそういうスタイルの哲学者ってあんまり思いつかない。やっぱり難しいのかね。そりゃソクラテスディオゲネス仏陀のように考えて生きるのは無理っぽい気はするけど、何らしらの道はありそうな気がするんだが……。