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悪いヤツほど出世する

　図書館で借りて読了。中身は真っ当な本。しかし、読んでいて腹が立つこと多し。
　リーダー養成講座的なものは効果ゼロ、リーダーは構造的に現実から離れがち、企業の重役は全然責任問われない、等々の事態は、別に改善するのに超人的な努力もずば抜けた知能も必要ないじゃん。なのに何でこうも愚劣極まりないことになっちゃってんのかね。
　特に私が一番頭に来るのは、キチガイじみた高給を貪る企業の重役。どう考えたって泥棒だろ。そいつらの給料をまあ我慢できる水準まで抑えられれば、一体何人の人々の雇用が守られるんだよ。
　大体金融危機の大きな一因だって、連中の高給だろ（失敗しても大したリスクなく、成功すれば大金のようなバクチ取引にのめり込む誘因）。トランプに投票した連中は、移民なんかじゃなくてこいつらこそ敵だと何で気づかないのかね。本当にもどかしい。
　と、やや脱線の怒りがありつつ、冷徹な科学者的姿勢で書かれた興味深い本なので、大いに読む価値ありですよ。