Naturalism, Realism, and Normativity
- 作者: Hilary Putnam
- 出版社/メーカー: Harvard University Press
- 発売日: 2016/04/11
- メディア: Kindle版
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後半の心の哲学・マクダウェル関連の話、自身の哲学歴部分は比較的分かりやすい。でも、マクダウェル的な知覚に概念必須的な話は、超越論的議論だからそういうもんなのかもしれないが、何の話をしているのか、どうやったら正しいと分かるのか全然ピンと来ない。
あとは、ナイーブリアリズムとパトナム的懐疑論応答って、それなりに重要なこと言ってるとは思うものの、どうも結局は重要な哲学的論点を取り逃しているような。
世界と直に接触している、心は世界との相互作用って、いうテーゼ自体を私が述べている、つまりは世界の一部である私が世界〜だと言うある種の循環があるから懐疑論がどうしてもぬぐい切れないんじゃないの。さらにその「私」自体にも一般化された私と独在的な私という重ね合わせがあるわけで、構造はかなり複雑だと思うわけです。そこをバッサリと切るだけじゃあ真相には迫れないんじゃないかと。