キンドルで購入。

 戦争をどう終わらせるかという視点での研究はエアポケット的に層が薄いというのは意外といえば意外だ。

 非常にクリアな図式(将来の危機と現在の犠牲のトレードオフなど)を提示し、現代史をケーススタディとして論評するというとても見通しが良い構成で、確かにこれは高評価も当然という面白さだった。

 もちろん現在のロシアのウクライナへの侵攻がこれからどうなっていくかを今後考える上でも重要な視点なのは間違いない。

 世界大戦やそのほかの現代の戦争(の終わらせ方)への評価も、率直かつ的確だと思う。

 単なる軍事研究だけでなく、より抽象的なある種の「思考図式」も学ぶことができるだろう。とても良い本なので読むべし。