図書館で借りて読了。

 コンサルというと、高学歴で高級取りの頭脳集団で会社の困りごとを助けてくれる連中だという漠然としたイメージしか持っていなので、いったい彼らは何の役にたっているのだろうと不思議に思っていたのだが、本書はそうしたコンサルの駄目なところをさすがは元中の人という臨場感で書いてくれている。

 私が消耗してダウンした大きな要因の一つであるセクショナリズムは本書でも批判されている。業務改善にはとにかく部署を超えた関係者の連携が有効だというのは、単純で分かりやすいけどもなかなか実現難しいよね……。

 頭がいいと、ついつい何でも計画して科学的(に見える)方法論やらを振りかざし頭ごなしに押しつけがちになってしまうんだろう。著者の提言は極めて穏当で大いに納得できるし、そういう方向性でうまいこと組織風土を改善できるような介入ができればコンサルに高い金はらう価値はありそう。

 うんざりするほど量産されるコンサル系統のビジネス書を読んで感化されたような人は、是非本書を読んでバランスを取って欲しい。