アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。

アイポッドの後で、叙情詩を作ることは野蛮である。

 図書館で借りて読了。タイトルはアドルノの有名過ぎる言葉から取られているが、中身はその字面から想像されるゴリゴリの難解思想本ではなく、エッセイと評論の中間といったところか。砕けすぎず、かといって硬くなりすぎず、ちょうどいいフラで読みやすい。フィクションでない本の中でも、「知る本」ではなく(薄味の中身ゼロエッセイ集とは違い)「味わう本」の良いサンプルだと思う。