スウィート・ドリームズ (NTT出版ライブラリーレゾナント059)

スウィート・ドリームズ (NTT出版ライブラリーレゾナント059)

 図書館で借りて読了。どうも訳文が生硬で内容があまり頭に入ってこない。ただし、意識特有の難問を認めないようなデネットの立場は、私には全く魅力がないことは再確認できた。
 「直観だけでいったら地球は平らだけど実際はちがうじゃん。それと同じで、意識についても直観なんて当てになんないよ」と言われたときの反論はそれほど簡単ではないかもしれないが、ウィトゲンシュタインよろしく自分の胸を叩いて「このコレこそが私が問題にしていることだ」というのは、譲れない出発点だと思う。意識(に類するようなもの)は、魂やなんやら宗教的な意義とば全く別の意味で、確かに神秘的だというのは疑いえないと私は確信している。