勝ち続ける力

勝ち続ける力

 図書館で借りて読了。羽生善治という稀代の棋士の考え方が垣間見えるのは間違いなく興味深いのだが、どうも羽生さんは言うことが優等生すぎるというか、全部話していない感じがする。
 一度テレビで7冠がかかったタイトル戦で、テレビカメラと仲居さんがぶつかってお茶がこぼれてしまったときの羽生の表情を見たことがあるが、あんなに恐ろしい顔をした人間は見たことがないというくらい尋常でない表情をしていた。
 天才の多くが持つ奇人・変人的要素は羽生さんの場合少なそうな気はするが、それでもあんな表情ができる人間が、単なる温厚な将棋指しであるはずがない。真相は如何?
 あと、やっぱり棋士って記憶力凄いのね(pp.83-87)。