応用哲学を学ぶ人のために

応用哲学を学ぶ人のために

 図書館で借りて読了。とにかく色んな話題を詰め込んだ印象。そのせいか、1つ1つの論文は短く、(入門書なのだからしょうなだいのだけれど)深い突っ込みはない。倫理がらみの話が多め。
 個人的に面白かったのは出口康夫「臨床治験を哲学する」と斉藤了文「応用哲学としての工学倫理」の2編。
 浮世離れした知的パズルゲームとしての魅力も、間違いなく哲学の魅力の1つではあるが、それとは別に、現実へ向き合った応用哲学もまた哲学の一側面であることを思い起こさせてくれる1冊。興味のある話題を探してみるのに適しているでしょう。