哲学塾授業  難解書物の読み解き方

哲学塾授業 難解書物の読み解き方

 図書館で借りて読了。哲学塾での授業を再現した中身ということだが、非常に素晴らしい。こんな授業をしているなら、私も参加したいと激しく思った。だって、大学で私が受けた講義には、この授業並みに密度の濃いものは1つもなかったもん。
 とにかく一言一句読み飛ばすことなく丁寧に解釈していく姿勢をこう見せ付けられると、自分が普段いかにいい加減な読書をしているか恥ずかしくなってしまう。
 哲学書の読み方の1つのいい見本が生き生きと描かれている本書は、強くおすすめできる。
 不満ではないんだけど、ちょっと感じたこととして余談。最初の2つ(ロックとカント)はとても素晴らしく、残りも面白いとは思ったが、なぜかキルケゴールだけは全く内容が頭に入らんかった。なんでだろう。あと、本書を読んで哲学塾に参加したいと思っても、参加者が本の中身の登場人物並みにツワモノばかりだと、いきなり飛び込むのは気後れするよなぁ。