Death (The Open Yale Courses Series)
- 作者: Shelly Kagan
- 出版社/メーカー: Yale University Press
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る
英語は非常に読みやすい。もう少し突っ込んだ話を期待したので、ちょっと残念だけど、中身はちゃんとしているので、英語の勉強がてら哲学入門書読みたいなんて人に良いかと。魂が分割できるかどうかとか、人格同一性話には定番の脳みそや記憶入れ替わり、自殺がなんでいけないかあたりの議論が個人的には楽しく読めたかな。
あと、バーナード・ウイリアムスの不死は不幸という議論を支持しているんだけど、論証自体に説得力を感じないことよりも、その議論に入る前の、そもそも不死であるというのがどういうことなのかイマイチ分からん。そもそもそんなこと可能なのかね。例え神様に「お前を不老不死にしてやろう」とか言われて、どんなに肉体的ダメージを受けても傷つかないようになっても、死の可能性(恐怖)から逃れられているとはとても思えない。〈私〉の持続が一体どういう事態なのか、そこから考えないといかんでしょ。と偉そうにいっときながら、私自身は何か良いアイデアがあるわけじゃないけど。