神なき宗教: 「自由」と「平等」をいかに守るか (単行本)

神なき宗教: 「自由」と「平等」をいかに守るか (単行本)

 図書館で借りて読了。
 無神論者でも、人生の価値に対して肯定的かつ実在論的に構えれば、ある意味宗教的だというのは分からないでもないけど、普通の意味での無神論者かつ特殊な意味の神(永井さん的な<神>とでも表記しましょうか)なら信じないでもない私は、あまり普通の信仰を持ってる人と一緒にされたくない。というか、分かりにくいけど決定的に違うと言いたい。
 あと、究極的には自然主義はうまくいかなそうだとは思うけど、自然主義者でもそれなりに真面目と言うか、倫理的に生きられるんでないの。その点少し突っ込みが足りない気が。
 それに比べて、面白くて説得力あるのは第3章。ずっと主戦場だった分野というか、やはり実際の社会で話題になっていること(ブルカ着用や公教育と宗教との関係等々)の方が論じるの得意なんでしょうかね。
 他のドゥオーキンに比べると圧倒的に薄いし、解説も量があってしっかりしてるので、手に取りやすいですな。