思考の技法 -直観ポンプと77の思考術-

思考の技法 -直観ポンプと77の思考術-

 図書館で借りて流し読み。意識、進化、自由意志などなど、デネットが今まで論じて来たテーマがてんこ盛り。ボリュームを考えると入門書とは言いづらいが、予備知識はそれほど要求されないのである種の分析哲学への案内書として読める。
 自由意志や進化についてはなるほどという点も多かったが、意識については相変わらず全く説得力を感じない。批判されているサールやチャルマーズが問題のポイントを正確に捉えているかと言うとそれはそれで怪しいが、それでもある種消去主義的とでもいえるデネットの主張は間違っているという確信が消え去ることは、本書を読んでもないですな。