意識に直接与えられたものについての試論 (ちくま学芸文庫)

意識に直接与えられたものについての試論 (ちくま学芸文庫)

 

  新刊で購入。とある事情でかなり長期間かけてゆっくり読んだ。

 第1章は正直読むのが相当辛くて、途中で放棄しようかと何度も思ったものの、2章からは結構面白くなってきて何とか読了。

 持続って要は、開闢、<私>、純粋経験、その他色んな言い方で言わんとする「コレ!」なわけですよ。その言えなさを時間の空間化と診断するのはそんなに上手い言い方だとは思わないけど、間違いなく哲学のアルファでありオメガである<存在>の問題に何とか取り組もうとしているのは間違いないでしょう。

 そういう意味ではまだ読まれる価値は十分あって、この本をもとにして議論を展開させることも悪くないと思うんだけど、誰かやってる人いないんですかね。