エセルとアーネスト ふたりの物語

エセルとアーネスト ふたりの物語

 

  図書館で借りて読了。20世紀イギリス庶民史を暖かくゆったりと、なおかつ異様なテンポの良さで描くという相当な技術を感じさせる絵本ともマンガともいえる作品。家族の何気ない会話やイベントの描写が、当時の社会情勢を背景に織り込みながらもあくまで平凡な家族のささやかな出来事を見事に表現できているのが素晴らしい。これは大人向けでしょう。非常に良い作品。『片隅』に通じるものがあるのは確かに間違いないな。