晩年のカント (講談社現代新書)

晩年のカント (講談社現代新書)

 

  キンドルで購入。晩年のカントの哲学と生涯を紹介と書くと無味乾燥だと思われるかもしれないが、フィヒテとの確執や政府との軋轢が起こったときにカントはどういう心持だったのか、結構説得力ある推理を展開しながら、時折哲学者への皮肉を差しはさみこんだりして、ニヤニヤしながら楽しく読めた。
 メインの批判哲学でなく一般向けの人間学講義から垣間見えるモラリスト的なカントの顔も興味深い。