- 作者: 東浩紀,北田暁大
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2010/03/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最近何となく、経験科学寄りの進化倫理学やゲーム理論といったアプローチが倫理学では(少なくとも私のような一素人には)多くなっている気がする(出版傾向から判断して)。ひょっとすると今後、倫理学も自然科学に段々と吸収されていくのかもしれない。
しかし、そういった科学的アプローチでは解決できないような問題が確かにあると私は思うし、その有力な証拠が、ここで永井さんが論じている問題なのではないか。
もう大分昔になってしまったが、学生時代永井さんの授業を受けたことがある。その時に永井さんは「私は倫理学を存在論的に考えている」といったようなことを言っていた(と思う)。その発言の見事な実例がこの文章にあわられている。
哲学・倫理学に興味がある人間は、すべからく読むべし。