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芸と噺と―落語を考えるヒント

　図書館で借りて読了。福田和也ご推薦ということで読んでみたが、確かにいい。絶賛やつまらない懐古趣味などでない、適度に距離を置いた著者の落語家に対するスタンスが、上品で抑制的な文体と合致し、質の高い批評になっている。
　私は落語はほとんど聞いたことがないので、著者の論じた中身が適切かどうか分からないが、このレベルの文章が書けるのであれば信頼してもいいのではないか。