純粋なるもの―トップ棋士、その戦いと素顔 (新潮文庫)

純粋なるもの―トップ棋士、その戦いと素顔 (新潮文庫)

 図書館で借りて読了。異能な人間が集まって、一つのゲームに熱中すれば、そこには興味深いドラマが生まれるのはある意味当然と言える。やや感傷的ではあるが、青春ものとしても水準はクリアしている出来だし、プロ棋士という異常者達の生態が分かるのもいい。
 しかし、これ「羽生は〜」「佐藤は〜」と、まるで本人が書いたような書き方してるけど、実際本人達にどのくらい聞いてから書いたのかね。特別取材したとも思えないし。
 10年以上前の本だが、森下以外は今もトップで戦っているのが凄い。最近は強い若手棋士が活躍し始めているようだが、世代交代が起こりそうな今また、この種の本が書かれたらいいのにな。
 それはともかく、本書はまだ十分読む価値がある本だと思います。特別将棋好きでなくとも、読めますよ。